破毀院による重要判決例

破毀院による重要判決例
 
法源に関するもの
 
規範の順位(序列):
 
国内普通法に対する国際条約の上位性Ch.Mixte,24 mai 1975, « Jacques Vabres », Bull.1975,Ch.Mixte 4 p.6,  1975年5月24日、混合部「ジャック・ヴァーブル(Jacques Vabres)」、混合部公報1975年4号6頁:1958年10月4日の憲法55条に則り、国際条約は、それが後にできた場合であっても、法律に対し上位性を有す。
 

1975年524日、混合部



国内秩序における、国際条約に対する憲法規範の上位性Ass. Plénière, 2 juin 2000, Bull.2000,Ass.plén 4,  200062日、大法廷、大法廷公報2004年4号:憲法55条により国際条約に付与された、法律に対する上位性は、国内秩序において憲法的な性質を有す条項には適用されない。
 

200062日、大法廷



民事に関する法律の遡及性:Ass.Plénière, 23 janvier 2004, Bull.2004,Ass.Plén 2,  2004年1月23日、大法廷。大法廷公報2004年2号:「立法者が、民事に関し、遡及性を有する条項を採択することができるとはいえ、人権および基本的自由の保護のための欧州条約第6条に謳われた、法律の上位性の原則および公正な裁判の概念は、係争の司法的解決に影響を及ぼす目的で立法権が司法行政に干渉することを許さない。但し、公的利益に関し差し迫った理由がある場合はこの限りではない。この一般規則は、法律に付与された形式上の法性決定の如何を問わず、また国家が訴訟当事者でない場合においても適用される。」
 

2004123日、大法廷


解釈的(補充的)法律に関する問題:3ème Civ, 27 février 2002,Bull.Civil 2002, Ⅲ 532002年2月27日、第3民事部。民事部公報2002,,53号、:法律は、不完全な定義によって論争の可能性をはらむ既存の法律を、何も革新することなく、単に認知するにとどまる限りにおいてのみ、解釈的(補充的)とみなされる。解釈的(補充的)法律は、係争中の訴訟手続に適用される。
 

2002年2月27日、第3民事部



判例の急激な変化が及ぶ範囲:1ère Civ,. 9 octobre 20012001年10月9日、第1民事部:二重肯定:「固定された判例に対し、誰も既得権を主張することはできず」、「同一の規範のある時点における判例解釈が、考慮の対象となる事実の時代によって異なってはならない。」
 

2001年10月9日、第1民事部



民事
 
私生活の保護:
 
民事責任から人格権まで:1ère Civ, 5 novembre 19961996年11月5日、第1民事部。
民法9条に対する違反が検証されさえすれば、損害賠償を受ける権利が生じる。
 

1996115日、第1民事部


私生活に関する秘密による財産の保護:1ère Civ. 28 mai 1991, 1991528日、第1民事部。
 

1991528、第1民事部


性転換と、私生活保護に関する欧州人権裁判所の影響力:Ass. Plénière, 11 décembre 1992, 19921211日、大法廷。
 

19921211日、大法廷


証拠:
 
親子関係の立証:1ère Civ.,28 mars 2000 et 1ère Civ.,30 mai 2000, 2000328日、第1民事部および2000530日、第1民事部:親子関係に関し、生物学鑑定は権利である。但し鑑定を行わないための正当な理由がある場合はこの限りではない。
 

2000年328日、第1民事部

及び

2000530日、第1民事部


不誠実な立証方法:Com.,03 juin 2008200863日、商事部:話し手本人にその旨が知らされず当事者一方により為された電話の内容の録音は、不誠実な手法を成し、証拠として受理されない。
 

200863日、商事部


婚姻:
 
重婚の絶対禁止:1ère Civ.,03 février 2004, 200423日、第1民事部:婚姻の解消によって初めて新たな婚姻の成立が可能となる。これは同一の相手同志が2度目の婚姻をする場合も同様である。

200423日、第1民事部

 
親子関係
 
非嫡出親子関係の立証、並びにフランスにおける国際公序の概念:1ère Civ.,10 mai 2006, 2006510日、第
1民事部:「親子関係は、子が出生した日における母親の属人法によって規律される。非嫡出親子関係の立証を認めない外国法は、それが子のフランス国籍をはく奪する効を持たない限り、またはフランスに常居する者から親子関係を立証する権利を奪うものでない限り、フランスにおける国際公序の概念に矛盾しない。」

2006510日、第1民事部

 
同性愛者カップルによる養子縁組:1ère Civ.,8 juillet 2010201078日、第1民事部:「民法377条第1段落が、唯一親権を有する母親が、その全部あるいは一部の行使を、当該母親が安定的かつ継続的に同棲する女性に委任することに反しないとしても、それは、同措置が必要となる状況にあり、かつ、同措置が子の優先利益に合致する」条件においてである。この場合、請求者らは、一方で「その理由として引き合いに出された出張の頻度が極めて低く、事故のリスクも低い上、子の親権を単独で行使する全ての親と同じ状況にあると言えるのに、特別な状況を示す証拠を提出しておらず」、他方、請求者らは「子らの優先利益において、同棲する2人の女性が共同親権を有することが必要となる理由、また、子らが問題なく生育していることを示す証明書があるにも関わらず、子らの生活条件が改善されより保護されることになる理由について、論証していない。」
 

201078日、第1民事部

カファラ(kafala)の認知:1ère Civ.,28 janvier 2009, 2009128日、第1民事部:「外国人未成年者の養子縁組は、当該未成年者の属人法が養子縁組の制度を禁じている場合、成立しない。但し、当該未成年者がフランスに生まれフランスを常居所としている場合はこの限りではない。これに鑑み、控訴院は、モロッコ法においては養子縁組の制度が認められず、カファラの行為が親子関係を生じさせる養子縁組とは関係がないことを理由とし、モロッコで生まれた未成年者の単なる養子縁組を目的とした請求を当然に棄却した。

2009128日、第1民事部

 

・多重婚:
 
フランスの公的秩序と多重婚の両立性:
 
1ère Civ.,03 janvier 1980, 198013日、第1民事部フランスの公的秩序の概念に反する外国法の条項に対する反応は、当該外国法が規定する法的状況がフランスにおいて生じることを妨げることを目的とするのか、或いは、フランスの国際私法をなす法律に則り、外国で詐害の意図なく生じた状況を根拠として、単に、フランスにおいて権利を獲得させることを目指すのかによって、異なる。特に、当事者双方の属人法に則り外国において合法的に為された多重婚の場合、第2の配偶者およびその嫡出子は、その資格において第1の配偶者並びにその子供と競合して、フランスに所在する不動産に関し、フランスの相続法により第2の配偶者または嫡出子に対し認められた権利の行使を主張することができる。

1980年1月3日、第1民事部

 
1ère Civ.,17 février 1982, 1982年217日、第1民事部:アルジェリア原籍のフランス人男性で、アルジェリア国籍を取得した後アルジェリアにおいて二度目の婚姻をした男性の未亡人が、フランス国内では第2夫人に対し未亡人としての資格の主張を認めないよう求めた請求を受け、控訴院は、アルジェリア人の未亡人はフランス国内において、公的秩序に反しない条件においてのみ未亡人の資格が行使できるとの決定を下した。同決定は、新民法典5条並びに12条に抵触しない。

1982年2月17日、第1民事部


 
 1ère Civ.,6 juillet 1988, 1988年76日、第1民事部:これに反する条項がある場合は除き、国際協約はフランスにおける国際公序の概念に対し矛盾をはらむ場合がある。この概念は、依然フランス人女性の配偶者であり続ける男性が外国で婚姻した多重婚が、その配偶者女性に対しその効を発することを認めない。

1988年7月6日、第1民事部

 

離縁:
 
国際公序との矛盾:1ère Civ.,04 novembre 2009, 2009114日、第1民事部:「場合によって起こり得る妻の反対に対し法的効果を付与せず、当該婚姻関係の破綻の財政的影響を整理する権限以外の権限を管轄当局からはく奪し、夫による一方的な離縁を事実確認するような、外国の裁判所が下した判決は、フランスが国内裁判所に提訴する全ての者に保障することを約す、国際人権保護条約に追加された1984年11月22日の取決めⅦ第5条に規定された、婚姻解消に際した両配偶者平等の原則、つまりは国際公序に反するものである。」
 

2009年11月4日、第1民事部


婚外関係:
 
内縁関係の夫婦間の恵与(無償譲与):1ère Civ.,3 février 1999, 199923日、第1民事部。

1999年2月3日、第1民事部


人工授精に対する内縁の夫の合意:1ère Civ.,10 juillet 19901990710日、第1民事部。


1990年7月10日、第1民事部


同性愛者に認められた社会保障受益の権利、およびPACS(連帯市民協約)の導入:Soc.,11 juillet 1989, 1989711日、社会労務部。

1989年7月11日、社会労務部


同性愛者同士の婚姻の可能性:1ère Civ.,13 mars 2007, 2007313日、第1民事部。

2007年3月13日、第1民事部


同性愛と親子関係:1ère Civ.,24 février 2006, 2006224日、第1民事部:民法377条第1段落では、状況において必要となる場合、かつ同措置が子の優先利益に適っている場合、親権を唯一保有する母親が親権行使の全部または一部を、母親が安定的かつ継続的に同居する女性に委任することを禁じていない。(2006年公報,Ⅰ101号)

2006年2月24日、第1民事部


 
債権:
 
契約:
 
締結および効力
 
欠席者間の契約:Com,7 janvier 1981, 198117日、商事部。

198117日、商事部


内容の過誤:1ère Civ.,13 décembre 1983, 19831213日、第1民事部。

19831213日、第1民事部


価格の決定:Ass.Plénière, 1er décembre 1995, 1995121日、大法廷。

1995121日、大法廷


責任制限条項:Com.22 octobre 1996, 19961022日、商事部、クロノポスト。

19961022日、商事部、クロノポスト


濫用条項:1ère Civ.,14 mai 1991, 1991514日、第1民事部。

1991514日、第1民事部


不道義的または不法な条項:1ère Civ.,7 octobre 1998, 1998107日、第1民事部。

1998107日、第1民事部


契約に関する効力:Ass. Plénière, 12 juillet 1991, 1991712日、大法廷。

1991712日、大法廷


予見できない事項を禁止する原則:1ère Civ.,6 mars 1876, 187636日、第1民事部。

187636日、第1民事部


 
 販売契約
 
不具合品、不良品から派生する安全性および責任の債務:1ère Civ.,11 juin 1991, 1991611日、第1民事部。

1991年611日、第1民事部


契約の連鎖における、製造者を相手取った直接行動:Ass. Plénière 7 février 1986, 198627日、大法廷。

198627日、大法廷


 
 賃貸契約
 
エレベータの事故及び賃借人の責任:3ème Civ.,1er avril 2009, 200941日。第3民事部:「貸主が賃貸した時点で賃貸借物の瑕疵や不具合について知悉していなかったとしても、賃貸借物の使用を妨げるような全ての瑕疵または不具合については貸主が保証する責務を負うことに鑑み、エレベータの落下に起因した身体的損害に対し損害賠償を求める借主は、貸主がエレベータ保守のために必要な手続きを怠ったことを証明する必要はないが、損害を被った際にエレベータに不具合が認められたことを証明しなければならない。」
 
「エレベータの完全なメンテナンス及び保守の責任者は、安全性に関する成果を保証する責務を負う。」

2009年41日。第3民事部

 
借主に帰責する用益権の否認・妨害、及び賃貸借契約の解除:3ème Civ.,14 octobre 2009, 20091014日、第3民事部。

2009年1014日、第3民事部


 
責任
 
 本人の所為による責任
 
未成年者の事理弁識能力:Ass. Plénière, 9 mai 1984, 198459日、大法廷。
被害者の過失及び責任の分割:Ass. Plénière, 19 juin 1981, 1981619日、大法廷。
 
 物の所為による責任
 
無生物の所為による責任(無生物責任)と建造物の崩壊による責任(建造物責任)の併合:2ème ,Civ. 23 mars 2000, 2000323日、第2民事部。
精神病者及び幼児の所為による責任:Ass. Plénière, 9 mai 1984, 198459日、大法廷。
物の保管の免除:2ème Civ. ,4 avril 1987, 198746日、第2民事部。
 
 他人の所為による責任
 
両親の責任の推定:2ème Civ., 19 février 1997, 1997219日、第2民事部。
使用者の責任:(条文)
 ・職務権限の濫用によるもの:Ass. Plénière, 19 mai 1988, 1988519日、大法廷。
 ・任務範囲内におけるもの:Ass. Plénière, 25 février 20002000225日、大法廷。
 
回答を供与すべき者に対する責任Ass. Plénière, 29 mars 1991 et Crim,26 mars 1997, 1991329日、大法廷、並びに1997326日、刑事部。
 
 交通事故
 
車の関与(巻き添え)と、損害の帰責性:2ème Civ.,21 juillet 1986, 2ème Civ.,25 janvier 1995, 2ème Civ.,24 octobre 1990, 1986721日、第2民事部。1995125日、第2民事部、19901024日、第2民事部。
弁明不能の過失:2ème Civ.,20 juillet 19871987720日、第2民事部。
胎児に関し過失致死は犯し得ない:Ass. Plénière, 29 juin 2001, 2001629日、大法廷。
 
 
 医療責任
 
 民事責任:
 
Civ. 20 mai 1936, 1936520日、民事部、メルシエ(Mercier。DP 1936.1.88。ジョスラン報告書、Concl.Matter, note E.P.
 ・治療の責務に関する契約上の観点。
 ・科学的既知データに照合した治療の責務。
 
1942128Req.,テイシエ(Teyssier)。1942年1月28日付裁判所ガゼット。1942-1、177頁(D.1942,Jur. 63頁)
  ‐人間の尊重における根拠。
  ‐損害の完全補償。
 
1ère Civ.,25 février 1997, 1997225日、第1民事部、上告番号94-19 685,1997年公報Ⅰ75号49頁:法的に、または契約上、情報の特別周知責務を負う者は、この責務を履行した証拠を示さなければならない。例えば、患者に対し情報の特別周知責務を負った医師は、この責務を履行したことを証明しなければならない。
 
複数の科が関与した場合の医療責任の考え方:1ère Civ., 18 octobre 1960, 19601018日、第1民事部
 
Ass.Plénière, 17 novembre 2000, 20001117日、大法廷、ペルシュ(Perruche):妊婦との間に交わした契約の履行において、医師および試験所が犯した過失によって、身体障害を持つ子を産まない目的で妊婦が妊娠中絶を選択することが妨げられた場合、身体障害を負って生まれた子は、この身体障害に起因し、裁判所が認めた過失から生じた損害の賠償を求めることができる。
 
1ère Civ.,18 juillet 2000, 2000718日、第1民事部
機会喪失に対する損害賠償の計算方法。
 
1ère Civ.,18 mars 1997, 1997318日、第1民事部
欧州の一般的な動向としての、職業倫理法典の考慮。
 
200234日法の施行後の院内感染症の保障:1ère Civ.,4 avril 2006200644日、第1民事部:「院内感染症に関する2002年3月4日法により、院内感染症に関する新たな原則が採用された。過失が証明された場合においてのみ、医師の責任を追及することができ、(略)公衆衛生法典のL.1142-1条は、当該法が公布された日において係争中の訴訟に適用され得る。
 
刑事責任:
 
治療の責務:CE.Ass.9 avril 1993,大法廷199349日。CE。汚染血液製剤事件。
診断ミス:Crim.29 juin1999, 1999629日、刑事部:診断ミスは、重大な懈怠に起因した場合、その責任を問われる。例えば、国立病院の産婦人科の科長が、分娩の翌日の検診に際し、患者において心悸亢進を伴う重篤な貧血の症状が認められたにも関わらず、精密な臨床診察を行なわなかった場合、当該産婦人科科長は過失致死の罪に問われる。
 
▪ 環境:
 
環境保護における団体行動:3ème Civ.,1er juillet 2009, 200971日、第3民事部:「団体がその定款上、自然保護に協力することを目的としており、かつ、当該団体の会長が代表して提訴したことに鑑み、控訴院は、エコロジー、動植物生息の観点から自然保護区域1類に分類され、かつ鳥類の生息の観点から欧州レベルにおける重要性を有すとの理由でナチュラ2000に指定されているモレス高原の、100ヘクタールを上回る土地の不法な開拓に対し、当該団体はその社会的使命の名の下に提訴を行ったとし、当該団体の会長が団体の名において提起したこの訴えは受理可能であるとの決定を下した。
 
産業汚染された敷地の最後の事業者に課せられた、土地除染及び損害賠償の責務:3ème Civ.,9 septembre 2009, 200999日、第3民事部:「歴史的建造物に指定され、許可を必要とする施設の最後の事業者に対し、決定的な県条例により、汚染された敷地の警備監視および安全性保障のための様々な指令を課されたことに鑑み、控訴院は、敷地を、危険や、環境法典L.511-1条に規定された不便、差し障りが取り除かれた状態に戻す責務を怠ったことは民事上過失の構成要素となるとして、最後の事業者は、汚染区域の使用が不可能であり、かつ購入後に発せられた県条例による敷地の利用制限を考慮して消防士の兵舎の拡張計画を見直すことを余儀なくされた買手に対し、敷地の状態が劣悪であることから生じた直接的および個人的な損害を補償すべきであるとした。
 
裁判所の管轄争議:
 
1ère Civ.,30 octobre 1962, 19621030日、第1民事部、ダム・シェフェル(Dame Scheffel:国内管轄に関する規則の国際的状況への敷衍の原則。
 

19621030日、第1民事部


執行命令:
 
本案見直しの禁止:1ère Civ.,7 janvier 1964, 196417日、第1民事部。

1964年1月7日、第1民事部



EU非加盟国における判決を認証する条件のリスト:1ère Civ.,20 février 2007, 2007220日、第1民事部:「全ての国際条約の枠外において執行命令を許可するために、フランス人裁判官は次の3つの条件が満たされていることを確認しなければならない。1 : 訴訟が付託された裁判官における外国判事の間接的管轄、2:本案および手続きの、国際公序への適合性、3:違法行為がないこと。従って、執行命令判事は、外国人判事が適用した法律がフランス法抵触の規則により選択された法律であることを確認する必要がない。

2007年2月20日、第1民事部


 
外国人判事の間接的一般管轄(承認管轄):1ère Civ.,6 février 1985, 198526日、第1民事部:裁判所の管轄争議を解決するフランス国内規則が、フランスの裁判所に対し専属管轄の権限を認めない場合、係争が裁判官に提訴された国に紛れもなく関わる場合で、かつ裁判所の選択が不正でない場合、必ず、外国の裁判所の管轄が認められなければならない。

1985年2月6日、第1民事部


 
判決の認証および民法14条:1ère Civ.,22 mai 2007, 2007522日、第1民事部:原告の国籍の法的根拠に関する、フランス国内の裁判所管轄の権限の任意性および非独占性。

2007年5月22日、第1民事部


 
判決の認証および民法15条:1ère Civ.,23 mai 2006, 2006523日、第1民事部:被告の国籍の法的根拠に関する、フランス国内の裁判所管轄の権限の任意性および非独占性。

2006年5月23日、第1民事部


 
判決の認証および裁判所の権限付与条項:1ère Civ.,14 février 2009, 2009214日、第1民事部。
 
 
 
労務問題に関して
 
 
 
給与所得者の私生活:
 
私生活の概念:Soc.16 décembre 199719971216日、社会労務部。民事公報Ⅴ、441号、用語「vie privée」の「vie personnelle」による置き換え。
 
職場外の私生活:Soc.17 avril 1991, 1991417日、社会労務部:公報201:被用者の個人生活に関連する事実は使用者によって批判され得ない。但し、会社の役務および目的を考慮した上で、会社に対し甚大な障害を生じさせた場合はこの限りではない。
 
職場における個人生活:
  ‐ Soc.2 octobre 2001 Bull.2001, 291, ニコン(Nikon)2001102日、社会労務部、公報2001,Ⅴ,291号:「被用者は、職場においても、また勤務時間中においても、私生活のプライバシーが保護される権利を有す」
  ‐ Soc.28 mai 2003, Bull.2003,  178, 2003528日、社会労務部、公報2002,Ⅴ,178号:服装の自由を制限する権利。
  ‐ Soc.18 septembre 2002,Bull.2002,  239, 2002918日、社会労務部、公報2002,,239号:労働法典の旧条項L.120-2の法的根拠に関し取り扱った非競争条項(労働法典の新条項L.1121-1)
   Soc.12 janvier 1999,Bull.1999, 1999112日、社会労務部、公報1999:原則において認められた異動に関する条項で、均衡の原則の順守において、この場合、被用者に住居の引越を余儀なくする条項は、当該被用者の役職、職務内容および目指すべき目的を考慮した上で、企業の正当な利益を保護するために不可欠で、かつ均衡のとれたものであるとの条件においてのみ、有効である。
 
職場における健康:
 
アスベスト:Soc.28 février 2002 pourvoi 99-18 389, 2002228日、社会労務部。上告番号99-18 389
 
ニコチン中毒:Soc.29 juin 2005, désicion 01698 Bull. 219, p192,  2005629、判決番号01698 公報Ⅴ, 219号192頁:この判決は、使用者による安全性の結果を保証する義務として、被用者を受動的喫煙から保護する目的で、ニコチン中毒の予防に関する公衆衛生法典の規則を超越したものである。
実際、1991年1月19日の91-32法(いわゆるエヴァン法)及び公衆衛生法典に各種規則条項によって規定された禁煙条項が、集団的オフィスに適用され得るかどうかが焦点となったが、破毀院社会労務部はこの問題を、被用者のニコチン中毒からの保護に関し、使用者における安全性の確保義務との、より広い観点から裁定を下した。
 
モラル・ハラスメント:Soc.21 juin 2006, pourvoi 05-43.914, 2006621日、社会労務部、上告番号05-43.914:1989年6月12日付EU指令CE 89/391に照らし合わせた、労働法典の旧条項L.230-2を法的根拠とし、会社における被用者の「特にモラル・ハラスメント」などの健康と安全の保護に関し、使用者が成果を保証する義務を負うとの判決が下された。
 
信義誠実:
 
原則:Soc.16 janvier 1991, Bull.1991 15, 1991116日、社会労務部、公報1991 Ⅴ 15号:この信義誠実の原則が使用者と被用者の間で適用され、使用者は被用者を過失に導くような教唆、煽動を為してはならない。
 
証拠の信義誠実
- Soc.20 novembre 1991, Bull.1991  519, 19911120日、社会労務部:公報1991 Ⅴ 519号:監視カメラ装置を設置した旨は被用者に周知されなければならない。
- Soc.18 mars 2008, 2008318日、社会労務部(フランス電力公社の職員):策略の禁止。
 
 
社会サービスおよび差別の禁止:
 
Soc.14 janvier 1999,1999114日、社会労務部:人権及び基本的自由の保障に関する欧州条約に対する署名国は、当該国の裁判所に依る全ての者に対し、全国連帯基金の追加的手当の付与など、欧州人権条約において認められた権利と自由の享受を認める。破毀院は、原籍国や外国国籍であることのみを理由とした区別や差別は、欧州人権条約の第14条に反するものとし、さらに、議定書1の第1条、及び、欧州裁判所が同条文に付与した解釈もその法的根拠とした。
(1999年12月2日、社会労務部、上告番号98-17.350も参照)、2002年1月31日、社会労務部、公報2002,,44号)
 
Ass.Plénière, 16 avril 2004, 2004416日、大法廷、公報2004、大法廷8番 :欧州諸国の判例に照らし合わせた社会保障法典のL.512-1条の解釈:家族手当などの社会的手当の享受は、やむを得ない理由や目的の場合は除き、特に原籍国を理由とするような、いかなる区別もなく保障されなければならない。
 
刑事
 
事実の罪質決定:Crim,16 mai 2001, Bull.128, 2001516日、刑事部、公報128号
 
罪刑法定主義:Ass.Plénière, 29 juin 20012001629日、大法廷:まだお腹の中にいる子供の古刹を罪状とする本案裁判官による判決を受けた車の運転手の保釈の承認:「刑法の厳密な解釈を要求する罪刑法定主義は、過失致死を罰する刑法典221-6条に規定された罪刑の決定を将来生まれてくる子の場合にまで拡大解釈することに反対する。将来生まれてくる子については、胎児に関する特別条文に依らなければならない。」
 
防御権:
- 被告人の欠席における弁護人の聴取:Ass.Plénière, 2 mars 2001, Bull.56, 200132日、大法廷、公報56号
  - 証人聴取の権利:Ass.Plénière, 2 décembre 2005, Bull. 32005122日、大法廷、公報3号。
  - 弁護人とクライアント間の電話の盗聴:Crim. 17 septembre 2008, Bull.191, 2008917日、刑事部、公報191号。
 
証拠に関して:
  - 未成年者の聴取の録音録画:Crim.26 mars 2008, Bull.772008326日、刑事部。公報77号。
  - 電話盗聴の公表:Crim.7 décembre 2005, 05-85876, 2005127,刑事部。05-85876号。
  - 証拠、電話の会話の私的録音の信義誠実性に関して:Crim.31 janvier 2007, bull.Crim 27, 2007131日、刑事部、刑事部公報27号
 
警察留置および勾留について
  権利の通達における遅延:Crim.30 avril 1996, Bull.182, ou Crim.06 mars 2003, Bull 93, 1996430日、刑事部、公報182.または2003年5月6日、刑事部、公報93号
  ‐警察留置における権利:弁護人、及び刑事訴訟法105条:Crim.28 avril 2004, Bull.102, 2004428日、刑事部、公報102号
  ‐未決勾留:Crim. 26 février 2003, Bull.55, 2003226日、刑事部、公報55号
 
 
子の引き渡し拒否
 
Crim.29 avril 19761976429日、刑事部:子の引き渡しを単に受動的に拒否しただけでも、子の引き渡し拒否罪の構成要件となる。従って無行動(怠惰)は犯罪の事実的要素を構成する。
 
子の優先的利益:1ère Civ.,14 juin 2005, 2005614日、第1民事部:国際的な子の奪取の民事面に関する1980年10月25日のハーグ条約13b条に関し、子の返還に支障を来たすような状況は、「子の優先的利益を第一に考慮して」評価されなければならない。
 
法人の刑事責任
 
法人の刑事責任追及の条件:Crim.2 décembre 1997, 1997122日、刑事部:刑法典121-2条に鑑み、法人は、犯罪が当該法人の利益のためにその社内機関あるいは代表者によって犯されたことが立証された場合に限り、刑事責任を追及され得る。この仕組みには、法人に帰責する犯罪が、組織あるいは代表者に対し、特に道義的な要素など、あらゆる要素により特徴づけられることが含まれる。しかしながら、当該組織または当該会社代表者の有罪性の宣言は一切必要としない。(暗黙の解決)
 
法人およびその空間におけるフランス刑法の適用:Crim.3 juin 2004, 200463日、刑事部:被害を受けた会社の本社の所在地が外国にある場合、(財産の)横領がフランス国内で為された場合であっても、フランス刑法における会社財産の濫用罪の罪刑法定は適用されない。
 
 
商法
 
商法:
 
営業財産の無体財産法:Com.16 février 1993,bull.1993 63, 1993216日、商事部。公報1993.Ⅳ63号:営業財産は動産である。
 
フランチャイジーと営業財産:3ème Civ.,27 mars 2002, Bull. Civil 2002 77, ,2002327日、第3民事部、民事部公報2002.Ⅲ77号:全てのフランチャイジーはその営業財産の名義人である。
 
► 自由業における財産の顧客の譲渡:1ère Civ.,7 novembre 2000 Bull..Civil 2000,  283, 2000117日、第1民事部、民事部公報2000,Ⅰ283号:自由業を営む場合の自由業財産の存在肯定。これによって、自由業財産は営業財産とは区別され、営業財産とは完全にみなされ得ない。しかしながら、このような自由業における財産としての顧客名簿の譲渡に関する適法性原則では、譲渡の取決めにおいても、またその行使の方法においても、患者における医師選択の自由を制限するものではないという、絶対的な条件が喚起される。
 
定着した取引関係の突然の解消
 
2ème Civ.,6 octobre 2005, Bull. 2005,  236, 2005106日、第2民事部、公報 2005, Ⅱ, 236号:定着した取引関係の突然の解消に関する訴訟の管轄権を有する裁判官の決定。
 
  -Com.16 décembre 2008, Pourvoi 07-15.589, Bull.2008,  20720081216日、商事部、上告番号07-15.589, 公報 2008, Ⅳ, 207号:発注者および下請業者間の関係が、発注者が契約を獲得した工事の現場作業の着工に伴った独立的な契約に基づく場合で、発注者が総合的な全体樹立に関する契約を締結しなかった場合、両者の間における定着した商業取引関係は不在とみなされる。
 
請求書の未払いに対する遅延過料:Com.3 mars 2009, pourvoi 07-16527, 200933日、商事部。上告番号07-16527:請求書の未払いに対する遅延過料は、喚起されることなく、契約の一般条件において示されることなく、当然に請求されるものである。発効中の契約には、商法L441-6条を変更する2001年5月15日法が適用される。
 
Com. 12 février 2008, Bull 2008 32, 2008212日、商事部、公報2008,Ⅳ,32号:不正な競争に関する訴訟:訴えを提起するのに、以前は事業者間に競争が存在したことを証明しなければならなかったのに対し、「損害を生じさせた不正行為の存在のみが求められる。」
 
集団手続きに関する法律:
 
集団訴訟の拡大適用:Com.4 janvier 2000, Bull 3, 200014日、商事部。公報3号:
司法再生法手続きは司法再生手続き中の個人にまで敷衍される。但し、再生計画が判決で決定している場合はこの限りではない。
 
司法清算手続きは別の司法清算手続きあるいは司法再生手続きを受けている者にも拡大適用される。但し、司法再生計画が判決で決定している場合はこの限りではない。
 
外国における破産:
 
- Com.11 avril 1995, Bull.1995  126, 1995411日、商事部。公報1995 Ⅳ126号:集団訴訟法に規定される外国企業:会社あるいは支社が(フランス)国内にある外国企業は、外国において当該企業を相手取って開始された集団訴訟がフランスの裁判所による執行命令の対象とならないことを条件に、フランスにおいて集団訴訟の対象となり得る。
 
- Com.18 janvier 2000, revue critique de droit international privé 2000 p442, 2000118日、商事部。国際私法の批評誌2000、442頁:非商人を相手取った集団訴訟を開始するとの外国における決定は、国際公序に適合してさえいれば、フランスにおいて執行命令の対象となり得る。
 
- Com.21 mars 2006, Bull.74, 2006321日、商事部、公報74号:本社がフランス国内に所在しない会社の「倒産」手続きの管轄権を得るために、普通法におけるフランス裁判所の管轄規則の定義に対する貢献。
 
- Com.27 juin 2006, Bull.2006,  149, 2006627日、商事部。公報2006、Ⅳ、149号:商事部は、この判決において初めて、2002年5月31日に施行された支払不能手続きに関する2000年5月29日の規則(CE)1346/2000を適用した。